電子データで保存するための運用方針の確認

運用方針の確認

電子帳簿保存に対応するために次の運用方針が整っていることを確認してください。

  • 全取引データの保存

    帳簿(補助簿等を含む)には、すべての取引データを保存する必要があります。

    本システムを使用して作成する帳簿データにはすべての取引データを網羅的に保存してください。

  • 正確な取引記録

    帳簿データは仕訳明細単位で入力し、各明細を個別に保存できます。補助簿についても必ず仕訳明細単位で入力・保存してください。

  • 一貫した電子計算機の使用

    最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して帳簿を作成する必要があります。

    本システムはこの要件を満たすように設計されていますが、運用時に手書きで記録をおこなわないように注意してください。

  • 閲覧環境の整備

    帳簿データおよび書類データが速やかにディスプレイやプリンタに出力できること、また検索時間が迅速であることが必要です。

    このため、適切なハードウェアや通信速度を考慮した閲覧環境を整備してください。

  • 必要とされる記載事項の入力

    法人税法および消費税法で必要とされる記載事項をすべて入力してください。

    なお、取引先名の入力は補助科目または摘要に入力してください。

  • 事務手続き書類の整備

    電子帳簿保存法の帳簿データ保存の適用に当たっては、システムの運用に際し、電子計算機処理に係る事務手続きを明らかにした書類、および電磁的記録の備付けおよび保存に関する事務手続きを明らかにした書類を整備し、保存する必要があります。

    これらの書類はシステム管理者が適切に管理し、保管してください。

    参考:

    上記の書類については、以下の国税庁のページに設置してあるサンプルを参照し、作成してください。

    参考資料(各種規程等のサンプル)|国税庁

  • 決算関係書類のデータ保存について

    貸借対照表および損益計算書は、概ね法人税法施行規則の別表二十三に掲げる科目に従って作成しましょう。

    決算が確定した後は、取引データを変更できない状態で保存してください。

    参考:

    本システムには、仕訳の入力を制限する機能があります。

    確定した決算日を登録すると、その日付以前の仕訳は追加・編集・削除ができなくなります。

    仕訳の入力制限の操作方法

過少申告加算税の軽減措置

本システムでは、事業者データ作成時もしくは年度繰越の際に[優良な電子帳簿保存に対応する]にチェックを入れると、科目などのマスタデータおよび仕訳データの訂正削除履歴を表示できます。この状態で保存された帳簿については「優良な電子帳簿」の法令要件(機能的要件)を満たした帳簿となります。

ただし、電子帳簿保存法第8条第4項の過少申告加算税の軽減措置の適用を受けるためには、適用を受けようとする税目に係るすべての特例国税関係帳簿について当該「優良な電子帳簿」の法令要件を満たして電磁的記録で保存し、かつ同法施行規則第5条第1項の適用を受ける旨の届出書をあらかじめ所轄税務署長等へ提出する必要があります。

参考:

優良な電子帳簿として保存し、過少申告加算税の軽減措置の適用を受ける場合は、以下の国税庁のページをご参照ください。

国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等に係る過少申告加算税の特例の適用を受ける旨の届出|国税庁